男性更年期障害の頭痛は鎮痛剤の一時しのぎに頼らず治せる漢方薬

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男性更年期の頭痛に悩むイメージ画像と男性更年期の頭痛によい漢方

男性更年期障害の頭痛は鎮痛剤の一時しのぎに頼らず治せる漢方薬

頭痛でお悩みの男性に朗報です。男性でも痛み止めが手放せない方が数多くいらっしゃいます。今回は長引く頭痛、男性更年期障害の頭痛を鎮痛剤の一時抑えばかりに頼らず、原因から治すための漢方薬をご紹介します。貴方の頭痛の悩み解決にお役立て下さい。男性更年期障害は男性ホルモンの減少が緩やかなため、女性の更年期障害に比べて長く続く特徴があります。そして男性更年期障害には男性ホルモンの減少だけでなく心理的社会的背景も症状に大きく影響します。

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危険な頭痛に注意

まず初めに注意しておきたいのは、男性更年期の頭痛には脳出血やくも膜下出血など脳の病気が原因で起こる危険な頭痛もあります。

急な激しい痛みに襲われた時や長引く頭痛の時はまず専門医を受診し早急な治療の必要がないと判断された場合に漢方の体質改善に取り組むことをお勧めします。

男性更年期障害の症状とは

男性更年期障害の症状には次のようなものがあります。

【精神・心理症状では】落胆、うつ、いらだち、不安、神経過敏、生気消失、疲労感

【身体症状では】関節・筋肉症状、発汗、ほてり、睡眠障害、記憶・集中力低下、骨粗鬆症

【性機能症状では】性欲低下、勃起障害、射精感の消失

男性更年期障害の頭痛 漢方の考え方

漢方では男性更年期障害の頭痛を体に熱が滞った状態をどうやって治すか?という考えで治療法を組み立てます。

私たちは食べたものを体の中で熱エネルギーに変えて体を維持しています。したがって体の中にはいつも熱が溢れています。
一方で余分な熱を血液と共に循環させて体の外に取り出してバランスを取っています。

例えば、大便や小便は食べかすや水を取り出しているだけではなく血液にこもった熱を外に取り出す手段です。また汗によって体表から熱を発散させて取り出しています。

頭痛を起こしやすい体質とは大小便や汗で体外への熱の取り出しが上手く出来ないため体の中にこもった熱が出場所を求めて頭部に集中している状態、例えると頭から湯気を立てている状態と考えて漢方薬を決めます。

陰虚(いんきょ)と陽虚(ようきょ) タイプ別漢方

男性更年期障害の頭痛を改善する漢方薬を陰虚血熱(いんきょけつねつ)が原因で起こる頭痛と陽虚(ようきょ)が原因の頭痛の2つに分けてお勧め漢方薬をご紹介します。

漢方では頭痛以外にも男性更年期障害に現れる様々な症状も陰虚血熱という考え方で治療します。ですから男性更年期障害の頭痛対策はその他の辛い症状の改善にもつながるのが大きな特長です。

参照 男性更年期に漢方 代謝不全の虚労病を治して元気復活! 漢方薬5選

桃核承気湯がよく効く頭痛

男性更年期障害の頭痛で陰虚血熱が原因の頭痛に河合薬局のお勧めは、桃核承気湯(とうかくじょうきとう)です。

この漢方薬を飲む目安の症状は頭痛に加えて便秘で大便が硬い、血圧の上が高い、頭に血が上りカァーっとする、怒りやすいなど神経症状を伴っている場合です。

さらに桃核承気湯が合う体質の方は瘀血(おけつ)と呼ぶ血液の流れの滞り症状も見られます。自己チェック法は舌の裏側を見ると血管の黒ずみが強く出ていることがあります。

この漢方薬を飲む際、初めは7日~10日位の短期間試して自分に合う合わないを確認しながら飲むことをお勧めします。

五苓散がよく効く頭痛

男性更年期が治ったイメージ画像陰虚血熱が原因の頭痛にもいくつかのタイプがありますがもう一つの男性更年期障害の頭痛におススメの漢方薬は五苓散(ごれいさん)です。

五苓散がよく効く頭痛のタイプは胃内停水(いないていすい)と呼びますが血中に水を取り込み難い体質の方です。
よく、水をたくさん飲んで血液を薄めなさいと聞くことがありますが、飲んでも胃がチャプチャプするばかりでいっこうに咽喉の渇きが治まらないということがあります。

こういう体の状態では、飲んでも血液に水が溶けて行かず血液が濃いままで血液中の熱を冷ますことが出来ず血熱して激しい頭痛を起こします。

五苓散を飲む目安の症状は、頭痛に加えて、飲み物・冷たいものを欲したり、飲んでも血液中に溶けて行かないので下痢したり、仰向けに横になり膝を立てた状態でお腹を押すとお腹がチャプチャプ、ゴロゴロ鳴ったりする体質の方です。

陽虚が原因で起こる頭痛の漢方薬

男性更年期障害の頭痛で陽虚(ようきょ)が原因の頭痛にお勧め漢方薬は釣藤散(ちょうとうさん)、呉茱萸湯(ごしゅゆとう)、半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)です。

陽虚とは元々胃腸の働きが弱いため血液循環を皮膚表面に活発に回すことが出来ず皮膚表面からの熱の取り出しが不十分で熱気が集まりやすい頭から湯気を立てているために頭痛を起こしている状態です。

釣藤散がよく効く頭痛

釣藤散に配合されている釣藤鈎(ちょうとうこう)は、胃の働きが弱く熱気が上がって来る状態を散じます。さらに頭内の血管拡張、降圧作用があります。釣藤散がよく効く頭痛のタイプは血圧が高かったり、首や肩凝り、耳鳴りなど熱気が強く上っている状態の頭痛によく効きます。

呉茱萸湯がよく効く頭痛

呉茱萸湯がよく効く頭痛のタイプは、手先の冷え、胃腸が弱くゲップをしやすかったり、みぞおちがつかえたり、お腹が冷たいような体質の方にお勧めします。陽虚が原因の頭痛で頭から湯気を立てている状態が一番強いのが釣藤散、次が呉茱萸湯、最も弱いのが半夏白朮天麻湯と覚えて下さい。

半夏白朮天麻湯がよく効く頭痛

漢方では陽気が乏しいと言いますが半夏白朮天麻湯の頭痛はズキズキ・ガンガンの頭痛ではなくフラツキやめまいに近い頭痛です。食欲がなく栄養状態があまり良くないタイプの方によく効く漢方薬です。

長引く頭痛には瘀血(おけつ)治療

長引く男性更年期障害の頭痛を治すために大切なのが瘀血の改善です。瘀血とは血液や体液の質が悪くなりサラサラ流れなくなる状態を指します。

私たちの体は悪いところがあるとその場所に血液を集めて自力で治そうとします。さらに血液は熱を運ぶ輸送トラックの役割をしています。血液がサラサラ流れる体に整えることが長引く男性更年期障害の頭痛を治すためにとても大切です。

レム(LEM=シイタケ菌糸体培養培地抽出物)で再発予防の体質改善

さらに、男性更年期障害の頭痛では自律神経の不調和が多く見られます。河合薬局では自律神経を整えるレム(LEM=シイタケ菌糸体培養培地抽出物)を併用して喜ばれることが多くあります。

LEMはシイタケ菌糸体培養培地抽出物、サトウキビの繊維成分に米ヌカをまぜた固形培地にシイタケ菌を接種し、培養、粉砕、変温処理、酵素により自己消化を経て活性化した代謝成分を抽出したエキスです。

LEMは醗酵しているので、分類すれば納豆、チーズの類の醗酵食品です。LEMは免疫力を調整し、免疫低下や免疫力の過剰、免疫の乱れに優れた効果があります。お困りの方はご相談下さい。

まとめ

男性更年期障害の頭痛に使う漢方薬は検索してみると分かりますが、ご紹介した漢方薬以外にもたくさん出てきます。
ここでお伝えしたかったのは漢方では男性更年期障害の頭痛をどのように考えて漢方薬を選ぼうとしているのか、行き当たりばったりで薬を決めるのではなく、頭痛の原因を血熱や胃腸の働きの良し悪しから考えて漢方薬を選ぶことが大切です。

そして男性更年期の頭痛に漢方薬を使う意義は単に鎮痛剤の一時抑えの治療の代わりというのではなく、男性が更年期を迎えた体がどのようになっているのかを考え、さらに頭痛を起こす原因や体質を治し男性更年期障害に現れる様々な体の不調を一緒に治すことが出来ることです。

ですから、漢方の男性更年期頭痛の治療は今後の健康な体を維持するためにとても大きな意味があることなのです。お困りの方は一度ご相談下さい。

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