更年期の発熱やゾクゾク寒気の原因と対策!おススメ漢方薬の選び方

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更年期障害の発熱寒気に悩む女性のイメージ画像と更年期障害によく効く漢方

更年期の発熱やゾクゾク寒気の原因と対策!おススメ漢方薬の選び方

更年期の女性で発熱症状を訴えるご相談は多くあります。「更年期障害をスッキリ解消!貴女におススメ漢方4処方」にも書きましたが現代女性は、子育て&介護&仕事+更年期障害の四重苦と呼ばれるほど更年期の症状が激しく長く続きやすいのです。
大塚敬節先生の漢方診療医典によると
【引用ここから】
更年期障害や血の道に起こりがちの血管運動神経障害は顔面の紅潮、のぼせ、手足の熱感があり、発汗の後はたちまち冷感を覚え、心悸亢進が起こって動悸や心臓部圧迫感を感じる。めまいや耳鳴りを訴えたり血圧が高くなったり低くなったり動揺し、また精神神経障害としてはひどく神経過敏となり、興奮しやすく、ヒステリックになったり、憂うつになったり、忘れっぽくなったりする。【引用ここまで】

これらの症状の中には他の病気にも現れる症状が多くあります。ご注意頂きたいのは、症状が激しい場合や長く続く場合は、まず医療機関を受診し他に病気が隠れていないかを検査しその上で他に異常がなければ信頼できる専門家に相談して漢方薬をお試し下さい。漢方では更年期の発熱がどのような体の歪で起こっているのか、それに対して漢方はどのような方法で改善を図ろうとしているのかをお伝えします。

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女性特有の体の状態

そもそも更年期の女性に限らず、女性は発熱やゾクゾク寒気の悩みを訴える方が多くいらっしゃいます。それは女性特有の生理による出血に原因があります。生理は血液中の熱を体外に取り出す働きと漢方では考えています。そして発熱の原因は血中の熱が上手く外に取り出せず体内に留まりこもってしまっている状態だと漢方では考えています。
生理前になると女性の体は出血によって体外に熱を取り出す準備に入ります。そのため血の巡りは子宮付属器官に多く集まり、反面、体表への血流は留守がちになります。
生理前の女性の体は普段にも増して体表からの発散が低下して熱を取り出し難い状態になっているのです。
婦人雑病脈証并治第二十二 1条 解説 河合斎 参照

条文の解説は女性が風邪を患い生理と重なり、しかも生理が止まってしまった時に現れる激しい発熱悪寒の症状を解説したものです。風邪を引き7日程経過すると熱は体の深くに移る時期であるが生理で熱を取り出すことが出来ればよかったのが生理が滞ると出血すべき熱を帯びた血(血熱と呼ぶ)は血中に留まってしまい、そのため発熱したり寒気がしたりを繰り返す症状が現れることを解説しています。更年期の女性で閉経に差し掛かり生理の量が減ったり、周期が不規則になる状態は、条文の女性の体の状態に似ていると考えられます。

寒気や発熱を風邪と間違えない

更年期女性の発熱の原因の多くは血熱と呼ぶ血液中の熱が取り出せず熱が深くに及び血熱を生じたために起こしている症状です。熱が深くにこもれば熱を発して、皮膚の表面から汗で熱が抜けるとザワザワ寒気を繰り返す症状を起こしやすいのが特徴です。
これを見誤って熱や寒気が有るからといって発汗させる漢方薬や、熱が滞ったために胃腸機能が低下して便秘しているからといって誤って下剤を使ってしまうと益々病状をこじらせて治り難くしてしまうので十分な注意が必要です。

更年期の発熱、寒気、漢方の治し方

女性更年期に現れる発熱は血熱が原因で熱が深くに及んでいるのが原因だとお伝えしました。その解決方法で大切なのは発熱や寒気、便秘などの症状にとらわれて治療法を誤らないことです。汗・吐・下・和(かんとげわ)は漢方の治し方の基本です。発汗、吐法、下す、中和、のことですが血熱が原因の熱や寒気は中和する方法で対処することが重要です。

基本は小柴胡湯

まず第一の基本処方は小柴胡湯(しょうさいことう)です。
そして三陽の合病といいますが 体の表面にも、内側にも熱がこもった症状が有り加えて神経症状が現れているような時は柴胡加龍骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)をお試し下さい。血熱が増して熱の滞りが深部に及びイライラや夢にうなされたり神経症状が現れてくる場合に試してみると良い漢方薬です。

上手に更年期の発熱、寒気の漢方薬を選ぶには

女性更年期の発熱やホットフラッシュに使われる漢方薬には、処方を形作っている成分の違い(それぞれに配合されている薬物一つ一つを薬味と呼びます)で加味逍遥散・加味帰脾湯・当帰芍薬散など、他にもたくさんの種類があります。これらの中からお悩み症状にピッタリ合った漢方薬を選ぶ際に大切なことがことが二つあります。
一つは、行き当たりばったりで漢方薬を選ぶのではなく、更年期の発熱はどのような成り立ち、体の原因で起きていると漢方では考えて対処しようとしているのかを理解することです。
二つめは、各々の漢方薬の違いを理解することです。高度な漢方の専門家は漢方薬を構成している薬味一つ一つの性質を熟知して、そこから処方を考える手順を取ります。

更年期障害に現れる倦怠感を漢方薬で改善するための知識と具体例 もお読みください

まとめ

今回ご紹介した漢方薬は河合薬局でもお勧めして評判の良い漢方薬ですが、7日~10日間ほどの短期間お試しになって自分に合う合わないを確かめながらお飲みになることをお勧めします。
さらに、更年期障害と発熱のお悩み女性には自律神経の不調和が多く見られます。河合薬局では自律神経を整えるレム(LEM=シイタケ菌糸体培養培地抽出物)を併用して喜ばれることが多くあります。お困りの方は一度ご相談下さい。

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