生理不順で胃痛と下痢を改善する漢方薬の処方例
生理不順で胃痛と下痢を改善する漢方薬の処方例
あなたは生理不順で胃痛や下痢症状の悩みを抱えていませんか？生理不順で生理が遅れる来ない体質の方の多くはお腹が冷えている体質の持ち主です。お腹が冷えると胃腸の働きが低下し胃痛や下痢の症状を起こしやすくなります。ここでは生理不順と胃痛、下痢しやすい悩みを改善する漢方の考え方と漢方薬を選ぶための腹証の自己チェックのやり方をお届けします。あなたの悩み解決にお役立て下さい。
生理不順の胃痛と下痢 漢方の考え方
そもそも女性は男性に比べて胃腸の働きが弱い体質です。女性は日頃から血液循環を子宮や卵巣に多く巡らせなくてはならないため胃腸に送る血液がお留守がちになるためです。
元々胃腸の働きが弱い上にさらに胃腸機能が悪いと胃腸にも子宮・卵巣にも血液を活発に巡らせることが出来ないため生理不順を起こしやすかったり胃腸機能障害による胃痛や下痢を起こしやすいと漢方では考えています。
あなたの胃腸の働きは？腹証自己チェック
日頃から胃腸が弱いと感じている方はもちろんですが、私は胃腸は悪くないと思っている方にも試して頂きたいのが腹証(ふくしょう)の自己チェックです。
やり方は仰向けになり膝を立てた状態で図の位置を参考に指でお腹を押してみます。直接お腹に指を触れることが出来る服装であれば確認しやすいです。
腹証の自己チェック 結果は？
押す場所はみぞおち～おへそにかけてのラインで人差し指と中指の2本を立て、上から下に指を少しずつ移動させながら押してみて下さい。
やや強く押して痛みを感じたり不快な圧迫感を感じたり強い動悸打ちやお腹がゴロゴロ・チャプチャプ鳴ったりしませんか？ お腹が冷たくありませんか？
腹証チェックでお腹がチャプチャプゴロゴロ鳴る症状を胃内停水(いないていすい)と呼び胃腸の働きが悪いことを表わしています。
また、腹証チェックでみぞおち～おへそに押しながら指を少しずつ移動させて行くとドキンドキンの動悸打ちが強い場合も胃腸の働きが悪い証拠です。
生理痛が原因の腹痛は 月経前症候群(PMS)の腹痛に漢方。自分の体質を知る自己チェック法 を参照して下さい
(5・4) 付近の痛みに人参湯
腹証チェックでみぞおちから下の(5)(4)あたりを押すと痛みを感じたりドキンドキンの動悸打ちが強かったり、お腹を触ると冷たい場合は胃腸が冷えて働きが悪い証拠です。
これらの症状があって胃痛、下痢でお悩みの場合は人参湯(にんじんとう)をお試し下さい。人参湯を温かいお湯で飲みしばらくしてお腹が温まって来れば最良です。
人参湯は胃の冷えが原因の胃痛や下痢によく効きます。人参湯で胃の冷えが治ってくれば生理不順で生理が遅れる来ない症状の改善にもつながります。
さらに不妊の悩み漢方相談にも人参湯をお勧めする機会が多くあります。胃の冷えが原因の胃痛、下痢、生理不順、不妊に人参湯をお試し下さい。
(7)のつかえや吐き気の胃痛下痢に半夏瀉心湯
腹証の自己チェックで(7)(6)辺りを押すと痞えや痛み吐き気を感じたりお腹がゴロゴロ鳴る症状の生理不順で胃痛や下痢がある時は半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)をお試し下さい。
生理不順と腹痛の改善に当帰芍薬散を併せる
女性の腹痛で急に起こる諸々の腹痛や生理痛には当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)を第一にお勧めします。
前述のとおり女性は元々胃腸の働きが弱く血液循環が乏しいため胃腸機能が滞って腹痛を起こしやすいためです。当帰芍薬散で血液循環が整えば生理不順も改善されやすくなります。
生理不順で胃痛と下痢の悩み症状を解決するためには当帰芍薬散と人参湯、当帰芍薬散と半夏瀉心湯を併せて試して下さい。
まとめ
生理不順と胃痛、下痢の漢方薬は他にもたくさんあります。正しく漢方薬を選ぶ基準は冷えの程度、胃腸の良し悪し、瘀血(おけつ)と呼ぶ血液の滞りの有無などを考慮することが大切です。
さらに、生理不順と胃痛や下痢の症状では自律神経の不調和が多く見られます。河合薬局では自律神経を整えるレム(LEM=シイタケ菌糸体培養培地抽出物)を併用して喜ばれることが多くあります。お困りの方は一度ご相談下さい。
また後述の発芽ハトムギエキスで胃腸機能が良くなり不快な悩み症状が改善されやすくなります。あなたの体質改善にぜひお役立て下さい。