当帰芍薬散を妊活の漢方薬として飲む時の注意点
当帰芍薬散を妊活の漢方薬として飲む時の注意点
あなたは当帰芍薬散を妊活の目的で既に飲んでいたり飲みたいと考えていませんか？当帰芍薬散は女性の生理不順や生理痛、不妊の悩み解決に優れた漢方薬です。一方で妊活の目的で当帰芍薬散を長期間飲んでも効果が現れないという声も聞かれます。そこで今回は当帰芍薬散を妊活の漢方薬として飲む時の注意点とさらに効果を高めるための使い方をお届けします。あなたの妊活に漢方をお役立て下さい。
漢方 妊活の考え方
漢方では妊娠しやすい体作りのためには子宮卵巣に新鮮な血液を活発に送り届けられる体質に整えることが大切だと考えて漢方薬を選びます。
そして、その妨げになっている原因を河合薬局では瘀血(おけつ)、胃腸虚弱、貧血の3つに分けて原因を考えます。当帰芍薬散はこれらの原因の中で胃腸虚弱と貧血の体質を治す漢方薬として有効です。
当帰芍薬散が合う体質とは
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)は生理時の腹痛や妊娠後の腹痛にもよく効く漢方薬です。しかし条件があります。
当帰芍薬散がよく効くタイプはもともと胃腸が弱く水分や不消化物が胃腸に停滞した胃内停水(いないていすい)と呼ぶ原因で起こる腹痛などの症状に合う漢方薬です。
胃内停水を見つける腹証の自己チェック
腹証の自己チェックとは
普段から自分は胃腸が弱いと思っている方は勿論ですが、弱いと思っていない方にもお勧めしたいのが胃内停水をチェックする腹証(ふくしょう)の自己チェックです。
やり方は仰向けになり膝を立てた状態で指でお腹を押してみます。直接お腹に指を触れることが出来る服装であれば確認がしやすいです。
腹証チェック図
押す場所はみぞおち～おへそにかけてのラインで人差し指と中指の2本を立て、上から下に指を少しずつ移動させながら押してみて下さい。
やや強く押してみて痛みを感じたり不快な圧迫感を感じたり強い動悸打ちやお腹がゴロゴロ・チャプチャプ鳴ったりしませんか？ お腹が冷たくありませんか？
押すとお腹がチャプチャプゴロゴロ鳴る症状が胃内停水です。腹証チェックでみぞおち～おへそに押しながら指を少しずつ移動させて行くとドキンドキンの動悸打ちが強い場合も胃腸の働きが悪い証拠です。
腹証の自己チェックと当帰芍薬散
当帰芍薬散がよく効く胃内停水を腹証の自己チェックで表すと、(1)・(2)・(3)の場所に動悸打ちや不快な圧迫感の症状を訴える方が多くいらっしゃいます。また前述のようにお腹がチャプチャプゴロゴロ鳴る症状も当帰芍薬散に現れる症状です。
当帰芍薬散が合う体質と注意点
当帰芍薬散はおへそから少し上の(1)～(3)付近までの胃内停水を治す働きに優れた漢方薬です。
一方で胃内停水が多く、(4)～(7)辺りまで腹証の自己チェックで症状を訴える体質を持っている女性の方が多いかもしれません。その場合は当帰芍薬散だけでは力不足です。言い換えれば、胃内停水の程度がごく軽い場合に限り当帰芍薬散を単独で飲んで症状が改善できるということです。
長年、妊活のために当帰芍薬散を飲み続けても効果が現れないという場合は、胃腸虚弱が当帰芍薬散だけでは改善されないために成果が現れないのかもしれません。
胃内停水がもっと強い場合の参考は 生理不順で生理が遅れる来ないを改善する漢方薬 をご覧下さい
まとめ
女性は元々胃腸の働きが弱い体質を持っています。それは女性は日頃から血液循環を子宮・卵巣に多く巡らせなくてはならず、その反面、胃腸に回す血液循環がお留守がちになるためです。
妊活で漢方薬を飲んでみたいご希望の女性の中には普段から胃腸の働きが弱い体質の方が多くいらっしゃいます。胃内停水を取り除き子宮・卵巣に血液を活発に巡らせることが出来れば自然な形での妊娠も夢ではありません。お気軽にご相談下さい。