かゆい結節性痒疹を改善する漢方薬の知識と処方

あなたは痒い結節性痒疹(けっせつせいようしん)にお悩みではありませんか？結節性痒疹はアトピー性皮膚炎などのアレルギーが原因と言われ、膝から足首に出来る1センチほどの大きな硬い丘疹が特徴で強い痒みに悩まされる皮膚病です。症状が数年にも及ぶため厄介です。そこで今回は結節性痒疹のかゆみを改善するための漢方の知識と処方例をお届けします。あなたの結節性痒疹の改善にお役立て下さい。

結節性痒疹

固定蕁麻疹(こていじんましん)と同義語と言われ固定蕁麻疹は虫刺されが引き金の痒疹型の反応で、結節性痒疹も慢性痒疹の典型像です。1個ずつの痒疹丘疹の経過が慢性的でアトピー性皮膚炎が背景にあるとも言われます。

結節性痒疹の画像と症状

結節性痒疹は手足で特に足の膝から足首までの部分に特に出来やすく同じような形の硬い丘疹がたくさんできます。痒みが強く掻き壊して皮膚が厚くなったりジクジクしたり陥没することがあります。6～7年も症状に悩むことがある厄介な皮膚病です。

皮膚のかゆみ 漢方の考え方

漢方では皮膚の痒みや赤みを皮膚に熱が滞った状態と考えて治療法を選択します。私たちの体は食べ物を体内で熱エネルギーに変えて体を維持しています。ですから体の中にはいつも熱が充満しています。

一方、私たちの体は余分な熱を体の外に取り出してバランスを保っています。大便、小便は食べかすや水を取り出しているだけでなく熱を取り出す手段でもあります。

さらに皮膚からも汗によって熱を取り出しています。冷え性で汗をかかないという方でもゴム手袋を付けて作業をしていると汗をかいていることを意識すると思います。

このように私たちは代謝熱を皮膚から発散させて取り出していますが、漢方では皮膚のかゆみは体内にこもった熱を皮膚から取り出すことが出来ず皮膚に熱が滞った状態と考えています。

結節性痒疹は熱の滞りが深い

さらに漢方では皮膚の熱の滞りを熱のこもりが浅いか深いかで判断し薬を選びます。

熱の滞りが浅い場合については、アトピー性皮膚炎の赤みの改善に効く漢方薬の上手な選び方と具体例　を参照して下さい。

熱の滞りが深い場合については、アトピー性皮膚炎が慢性化して苔癬化した皮膚に良い漢方薬の例　を参照して下さい。

結節性痒疹はアトピー性皮膚炎と違い皮膚が真っ赤というようなことはありません。皮膚表面の熱の滞りは少ない反面、皮膚の熱の滞りが深いために血熱(けつねつ)を生じやすく、難治性で治し難く厄介です。

結節性痒疹のタイプ別漢方薬

結節性痒疹の基本は十味敗毒湯

結節性痒疹は皮膚の熱の滞りが深部に及び血液が熱を受けていることが考えられますので河合薬局では柴胡(さいこ)を併用します。柴胡の漢方薬の中でも十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)がよいでしょう。

熱のこもりが強い場合 白虎加人参湯

結節性痒疹は表皮が肥厚しているのが特徴です。慢性化し肥厚や亀裂がある場合は白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)をお勧めします。

中間型には消風散

見た目の皮膚の状態(皮疹)が皮膚表面の熱の滞りと白虎加人参湯の中間の症状の場合は消風散(しょうふうさん)をお勧めします。

初めにお勧めする漢方薬は

上記の写真のような症状の場合、河合薬局では十味敗毒湯と消風散を併せてお勧めします。初めは7日～10日間位の短期間にしてかゆみが和らぐか、硬く盛り上がった丘疹が改善するか、確認しながらお飲みになることをお勧めします。

皮膚の黒ずみを治す漢方薬

かゆみが結節性痒疹で一番つらい症状です。初めはつらい痒みを早く鎮めることが出来るよう漢方薬の治療を最優先で行います。そして次第にかゆみが和らぎ皮膚のでこぼこが治ってくるようになると、皮膚の黒ずみが気になって来ると思います。

皮膚の黒ずみを治す仕上げの漢方薬としては温清飲(うんせいいん)などのうっ血炎症を改善する漢方薬をお勧めします。

免疫を調えるレム(ＬＥМ)

結節性痒疹はアトピー性皮膚炎などアレルギー体質を治すことが、つらいかゆみを治し塗り薬に頼らなくてもよい体作り、再発を防ぐ体作りのために大切です。

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そのために河合薬局ではアレルギー体質という免疫の過剰反応を防ぎ免疫のバランスを調えるための体質改善にレム(ＬＥМ)をお勧めしています。お困りの方は一度ご相談下さい。

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