更年期のめまい ふらつきは胃内停水を治し陽気を援ける漢方薬!厳選3選
更年期のめまい ふらつきは胃内停水を治し陽気を援ける漢方薬!厳選3選
あなたはめまいやふらつきでお悩みではありませんか?更年期を迎える年頃にご相談が多いのがめまい・ふらつき症状です。症状を抑える薬ばかりに頼らず、すっきり解消出来れば嬉しいですね。不快なめまいふらつきの悩み解決に漢方薬がお役に立つかもしれません。
危険なめまいに注意
まず初めに注意しておきたいのは、更年期のめまいやふらつきには耳や脳の病気などの原因で起こる専門医の治療が必要な病気があります。
急な激しいめまいに襲われた時や長引くめまいはまず専門医を受診し早急な治療の必要がないと判断された場合に漢方の体質改善に取り組むことをお勧めします。
漢方で考える めまい ふらつき の原因
漢方ではめまいやふらつき症状は頭部への血流が悪くスムーズに巡らないことが原因だと考えています。陽気不足(ようきふそく)と漢方では呼びますが、更年期に現れるめまい、ふらつきに多いタイプは男性女性問わず陽気不足で頭部に血液を巡らせる力が弱いことが原因と考えて漢方薬の治療方法を決めます。
胃腸虚弱が陽気不足を起こす
頭部への血流が悪くなり血液がスムーズに巡らない陽気不足は胃腸の働きが弱い方に起こりやすい症状です。私たちの体は食べ物や飲み物を胃腸の働きによって体内に摂りこみエネルギーに変えて体を養っています。
胃腸の働きが弱い方は食べたり飲んだりした栄養物を体内に摂りこむ力が弱いため飲食物が胃腸に停滞しやすく胃内停水(いないていすい)と呼ぶ胃腸への滞りを起こしやすくなり胃腸機能が悪くなりやすいのです。
めまい ふらつきの原因 陽気不足とは
陽気不足とは皮膚表面から熱を取り出す働きが弱い体質のことです。
私たちの体は食べ物を体の中で熱エネルギーに変えて維持しています。したがって体の中にはいつも熱が充満していますが、一方で余分な熱を体の外に取り出してバランスを取っています。
例えば、大便や小便は食べかすや水を取り出しているだけではなく体内の熱を外に取り出す手段です。さらに汗によって皮膚表面から熱水蒸気の形で熱を発散させて取り出しています。
胃の働きが弱いと飲んだり食べたりしたものを下へ送れずお腹がチャプチャプしたり、腸の働きが弱く飲食物が滞ると働きを高めようと余分に血液を胃腸に送らなくてはならず、皮膚表面への血液循環が不足するため皮膚から熱を取り出すことが十分出来ず、体内にこもった熱が出場所を求めて上昇し、頭部に熱が滞り血液の巡りが悪くなるため、めまいやふらつきの原因になると漢方では考えています。
更年期障害に現れる倦怠感を漢方薬で改善するための知識と具体例 も参考になります
腹証の自己チェックでめまい体質チェック
普段から自分は胃腸が弱いと思っている方は勿論ですが、弱いと思っていない方にも試して頂きたいのが腹証(ふくしょう)の自己チェックです。
仰向けになり膝を立てた状態で指でお腹を押してみます。直接お腹に指を触れることが出来る服装であれば確認しやすいです。
押す場所はみぞおち~おへそにかけてのラインで人差し指と中指の2本を立て、上から下に指を少しずつ移動させながら押してみて下さい。
やや強く押してみて痛みを感じたり不快な圧迫感を感じたり強い動悸打ちやお腹がゴロゴロ・チャプチャプ鳴ったりしませんか?お腹が冷たくありませんか?腹証チェックでお腹がチャプチャプゴロゴロ鳴る症状を胃内停水(いないていすい)と呼びます。
また、腹証チェックでみぞおち~おへそに押しながら指を少しずつ移動させて行くとドキンドキンの動悸打ちが強い場合も胃腸の働きが悪い証拠です。
起き上がるとクラクラするめまいに茯苓桂枝白朮甘草湯
茯苓桂枝白朮甘草湯(苓桂朮甘湯)=ぶくりょうけいしびゃくじゅつかんぞうとう(りょうけいじゅっかんとう)
苓桂朮甘湯がよく効くタイプのめまいは起き上がるとクラクラし、足元がフラフラするめまい症状です。
このタイプの方は元々胃腸虚弱で胃内停水がある上に、冷たい物を飲んでお腹を冷やしたり、汗を出し過ぎて、普段以上に陽気不足(ようきふそく)を起こしたために頭部への血流が悪くスムーズに巡らない原因でめまいを起こしています。
腹証の自己チェックではおへその上にドキンドキンの動悸打ちが強い筈です。
ふらつきに近いめまいによく効く半夏白朮天麻湯
半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)がよく効くめまいのタイプは胃腸の働きがとても弱い方です。
胃下垂で痩せ型、食欲不振や食が細い、冷え性 寒がり体質の方です。胃腸の働きが弱く胃内停水が強いので皮膚表面から熱を取り出す働きが極端に低く頭部に血液を巡らせる力が弱いのが原因です。
このタイプの方はめまいよりもっと弱々しいふらつき症状が現れやすいかもしれません。
ぐるぐる回る激しいめまいによく効く沢瀉湯
沢瀉湯(たくしゃとう)がよく効くめまい症状は横になっていても、目を閉じても天井がぐるぐるまわるくらい激しいめまいです。
このタイプの方は胃内停水して下に流れていかないため腹証自己チェックでみぞおち付近から下が押すと硬く痛みがある筈です。
沢瀉湯をお勧めするポイントはおしっこが少ないことです。沢瀉湯を飲んでおしっこがよく出るようになればめまいも短時間で治まる筈です。
まとめ
漢方のめまい、ふらつき症状の改善は胃腸の働きを高め、陽気不足を治すことが目的です。
めまい、ふらつきを漢方で改善することは更年期予防、これからの病気予防につながると考えれば漢方のめまい・ふらつき治療の意義は大きいと思います。
めまい、ふらつきによい漢方薬は検索してみると分かりますが、ご紹介した漢方薬以外にもたくさん出てきます。めまいふらつきの漢方薬を選ぶ基準は胃内停水、胃腸の機能の良し悪し、さらに長引くお悩みには瘀血(おけつ)の有無などを考慮することが大切です。
ここでお伝えしたかったのは、漢方薬を選ぶ時、行き当たりばったりに漢方薬を選ぶのではなく、漢方ではめまいやふらつきをどのような体の原因で起こしていると考えているのか、を考えて決めることが大切です。
さらに、長引くめまい、ふらつきでは免疫の不調和や自律神経の不調和が多く見られます。河合薬局では自律神経を整えるレム(LEM=シイタケ菌糸体培養培地抽出物)を併用して喜ばれることが多くあります。お困りの方は一度ご相談下さい。
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